REAL ESTATE COLUMN 03
コラム3

タワーマンションと相続税

相続・不動産の評価 | 2026年11月

「タワマン節税」の話題でよく取り上げられる最高裁判決。実際に何が争われ、現在のマンション評価はどうなっているのでしょうか。

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01どのような事案だったのか

亡くなった方は、相続が始まる約2年半から3年半前に、借入れをして一棟の賃貸マンションと分譲マンションの一室を、合計約13億8,700万円で購入しました。タワーマンションの高層階に限った事案ではありません。

相続人は、2物件を当時の財産評価基本通達に沿って合計約3億3,400万円と評価しました。債務や基礎控除などを反映した申告上の相続税は0円でした。これに対し税務署は、相続開始時点の不動産鑑定額(2物件で合計12億7,300万円)を採用し、相続税の総額を約2億4,050万円とする更正処分を行いました。

02最高裁は何を判断したのか

相続税法22条では、相続財産は原則として取得時の時価で評価します。税務実務では通常、国税庁の財産評価基本通達に沿って計算します。同通達の総則6項は、その方法では著しく不適当な場合に、国税庁長官の指示を受けて別の方法で評価する取扱いを定めています。

最高裁は2022年4月19日、評価額の差が大きいという事情だけでは、通常と異なる評価をする理由にはならないとしました。そのうえで、この事案では購入・借入れの経緯や相続税の負担を大きく減らす効果などから、通常の評価方法を適用すると税負担の公平に反する事情があったと判断し、相続人側の上告を棄却しました。

032024年からのマンション評価

この判決とは別に、2024年1月1日以後に相続・遺贈・贈与で取得した一定の居住用分譲マンションには、新しい評価方法が適用されます。タワーマンションに限らず、対象となる物件は、従来の建物・敷地利用権の評価額に、築年数や総階数、所在階、敷地持分などから計算する「区分所有補正率」を掛けて評価します。

補正の有無や評価額は物件によって異なります。一棟で所有する賃貸マンションなど、対象外のものもあります。不動産を購入・承継する際は、税額だけでなく、返済や維持費、将来の利用・売却も含めて検討し、個別の税額や申告は税理士にご確認ください。

判決・制度の確認先

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